「またぎ」とトルコのアナトリア蜂蜜売り

「またぎ」は東北の山岳民族で熊、鹿、猪、を捕って食べ、各地を放浪している人々
のことだが、現代ではいない。レストランまたぎは親父が自分で東北や北海道にでかけ
鉄砲で熊、鹿、猪と仕留め、現地で捌き、冷凍して葉山に送り、客に食べてもらう方法
で、いわば自給自足の店であり、それが人気をよんでいる。熊の肉が一番おいしく、旬は
1月頃だ。葉山の文化人はよく来るというが、だれが文化人なのかかいもくわからない。
画家?、もの書き、それとも何で食ってるのかわからない人たちのことか。
ここは、平均以上の人しか住めない街だから、正体不明の人がゴロゴロいる。
そんな人がこの店をささえている。この店の5軒ほど隣に焼き鳥やの店が半年前にオープン
したが、だれも行かなくて、1ヶ月でつぶれた。
ところで、同じ山岳民族でも、トルコのアナトリア高原に棲息する蜂蜜売りはその移動
範囲がすこぶる広い。かれらは、人里はなれた山中にハチを養殖し、その蜜を路上で売って
生活している。アンタリアから30キロほど北の山中にいるときいて、土地のガイドに
連れて行ってもらったことがある。100ドルで、1箱(格子状の板の両面にはちみつが
いっぱい詰まった殻のまんま5キロほど)。これを4箱買って帰ったら、その密度の濃さは
日本で売っている蜂蜜の数倍はあり、大変喜ばれた経験がある。この蜂蜜売りは、これから
コンヤ(600キロ先)へ行くという。向こうでも養殖しているので、その収穫のためらしい。彼らは家をもたず、車の中で生活している。アナトリア高原は日本の3倍はある大平原だから
場所には困らない。シリア、サウジに住むベドウイン族とおなじだ。
人間いたるとこら青山あり、だ。